4:30起床。 日本でもこんな時間に起きないよ…。 がらんとしたレストランで朝食を詰め込む。
急いで部屋で荷造りをしてると、すごい音で電話が鳴った。 ガイドのリングさん。 
あーごめんなさい!
ワゴンに乗って空港へ。 空港のチェックイン手続きはリングさんが代行。
最終日のタイ観光もリングさんだそうな。 またねー。
搭乗時間までエアロビクスのテレビの前で時間をつぶすと、搭乗アナウンス。
白人のおじ様に前を譲られ、サンキューとお礼を言うと、「He looks like 〜」と話しかけてきた。
ぎくっ。
とりあえず、おじ様が指差すほうを見ると、坊主でグラサン&マスク姿のでかい白人男性。
後半聞き取れなかったので、聞こえたまま「ボンクラ??」と笑顔で聞き返した。
すぐに、なんて言葉を返してしまったんだとビクビク。 2人ともすごく背高くて私盆地みたいだったし。
どうせむこうはボンクラの意味なんてわかっちゃいないんだけどね。
飛行機は種子島以来のプロペラ機。 断然テンションあがる!
男性FAはイケメンだし、スッチーはなぜか日本語上手。

シェムリアップ到着。 やっくんそっくりの(まじそっくりの)ソムナンさんがこちらのガイド。
小さめのバスに乗せられ、「ヒトリデス」と告げられる。 貸切。 ガイド、運転手、独り占め。
ソムナンさんはとても日本語が上手で、こちらの質問にも流暢に答えてくれ、緊張もほぐれる。
遺跡のゲートで入場パスをつくってもらう。
お堀に沿って走って角を曲がったとき、あのアンコールワットが木の間から見えてきた。 鳥肌。 
本当に来ちゃったよー!!!
門の中に入ると、地元の人がくつろいだり、屋台で商売をしたりしてなごやかな雰囲気。
世界遺産と人々の生活が密着していることに驚く。
第一回廊レリーフの説明を聞きながらまわり、第二回廊へ。
急な階段を上ると、あの四面菩薩、クメールの微笑が。
こうもりの尿の臭いが鼻を突く薄暗い通路がいろんなところに延びていて、飽きずに歩き回る。
近くの遺跡をいくつかまわってレストランへ。
テーブルの周りにはかなり接近して5、6人のウエイターがスタンバイ。 食べにくいんすけど…
春巻きや野菜炒め、やしの実に入ったココナツカレーなどが続々と出てくる。 中華とタイの中間?といった感じ。
痩せた猫が店内をうろついていたので、靴をとんとんと床で鳴らすとやってきて私のテーブルの下でごろん。
約束の時間にどこからかやっくん、じゃない、ソムナンさんが迎えに来てくれ、ホテルへ。
頭はチップチップ。 部屋に入ると即財布。 笑顔笑顔。 サンキュー。 あ、笑ってくれた。

しばらく昼寝。 午後からアンコールワットと夕暮れの遺跡群を見る予定。
鍵を閉めるのに苦戦してると近くの部屋を掃除していたおばちゃんが手伝ってくれた。
クメールの微笑をもらったので、なでしこの微笑をあげた(つもり)。
合流したのは、ソム「ア」ンさん。 ワゴンの中にはすでに二人の日本人が。
娘さんに勧められて来たというご夫婦。 すてきー。      

アンコールワットに到着。 
お堀で子供が水遊びをしたり、ござを敷いて木陰で一休みしたりとのんびりモード。
遺跡のスケールの圧倒され、上を見上げて後ろに倒れそうになること数回。  
説明を受けながら壁伝いに歩くと、女神が多く彫られた場所に着いた。
「あの女神像を見てください。歯を見せて笑っていますね。」とソム「ア」ンさん。 うん、確かに。
なんでも、昔のカンボジアでは歯を見せて笑うのは下品とされていたそうで、
このレリーフは職人のいたずらなんだとか。
いかにもカンボジアらしい感じで、レリーフと同じように歯を見せて笑った。
「人間界から神々の世界に行くことは簡単ではないことを示しています。」という、
第三回廊への階段。
一段がひざをかなり上げないといけないくらい高くて、階段の幅は靴の半分ほどしかない。
みんな、きゃーきゃー言いながらでも楽しそうにしがみついて上っていた。
来たからにはっ!と腹をくくる。 わたし、高所恐怖症。
下を見ずに階段にしがみついて必死に登る。 誰かが後ろにひっぱてる感じがするんですけど…。
あと少しというところで前にいた人が横にそれたので、そろそろ限界だった私もつられて横の足場へ。
ほぼ垂直な階段を見てクラクラ〜。 同い年くらいの日本人の女の子が私のいる足場へ来た。
が、すぐに途中で止まってしまったことを二人で後悔。
なんとか最上階へ。 冷や汗ぐっしょり。
中には仏像が安置されていて、多くの人がお供えなどをしていた。
降りるときは反対側の手すり付の階段へ。 地元の兄ちゃんが手を貸してくれて生還。 足ガクガク。

夕暮れを見るために近くの山へ移動。 なだらかな登り道を休み休みのぼる。
高台にはたくさんの観光客。 太陽は西バライという人口湖に沈もうとしていた。
雲が多く、隠れてしまったので引き返そうとすると、高台に残っている人々から歓声が。
振り返ると、雲の下から真っ赤な太陽がとろけ出ていた。
下山途中、屋根のついた一畳ほどの浴槽らしきものに線香を供えている人がいたので、質問。
仏足だそうで、大きな足跡が残っているそうな。
仏様って巨人なん?と聞くと、
「会ったことないのでわかりませんね、会いたいですか?」とソムアンさん。
ま、まだ死にたくないです。
会いたいのなら携帯で連絡してあげるよ、食事とかいく?」と急にカジュアルなガイド。
あ、カンボジアン・ジョークでつか?  

レストランへ三人で。 ぐったり。 デザートのパンプキンプリンが嬉しかった。
ソムアンさんが迎えに着たので席を立とうとすると、おじさんが「清算してください」と一言。
ドリンク代らしい。 およ。 ランチのとき、なーんも払わなかったよ、わたし。 いいのかえ?
ホテルに帰って日記を書いてると、テレビのNHKに思いがけず知覧の武家屋敷(母の実家の近く)。
なんだか遠くに感じた。

 

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